【依頼者の方のご事情やご希望】
 Aさんは、急にシンガポールへ転勤することになりました。 「これまで同居していた78歳の父は取敢えず元気だが、身の回りのことができないし、一人になったら寂しがりそうで心配」と言われています。
【シーケアの対応】
急病時などの対策として、市が単身高齢者に貸し出している「緊急通報装置」の利用申込みを代行。民生委員の方に緊急通報先の引き受けもお願いしました。
家事のできないお父さんのために、家政婦紹介所に週2回家政婦の派遣を依頼しました。(介護認定が得られた後は、介護保険のサービス利用に切替えの予定)
企業戦士だったお父さんのために、企業OBの傾聴ボランティアを派遣することにしました。お父さんは現役時代の活躍を得意げに話されています。
「並みの宅配食では、季節感がなくて味気ない」というお父さんのために、デパートからの宅配食をご紹介。試食されたお父さんは、素材や味付けにもご満足で、Aさんも「一安心。」と言われています。
介護保険の申請を代行。
3ヶ月に1回、シーケア担当専門職がお父さんの所へ見守りのための訪問を実施します。健康状態の確認やお父さんからのいろいろな相談や要望に対応します。

【依頼者の方のご事情やご希望】
 メーカー勤務のBさんは、上海近郊の工場に赴任することになり、近く奥さん・中学生の息子さんと日本を発つことになっています。
 心配なのは、二世帯住宅に住んでいる70歳代の両親。気力は十分で、観劇や音楽会、年に2回程度の温泉旅行を楽しみにしているものの、膝痛などを抱えており、
今までは外出にはBさんたちが付き添ってきたが、これからどうしたらいいのか・・。
【シーケアの対応】
この相談に対し、シーケアは大学のボランティアサークルに所属する学生を紹介。ご両親は早速試しに、一緒に草津温泉に出掛けられた。
アテンドに要した費用は、学生の旅費・宿泊費の他、2日間の謝礼15,000円。
 Bさんは、「父母の楽しみを奪わずにすんだ」と、ほっとされていました。
【依頼者の方のご事情やご希望】
 弟と一緒に暮らしていた母が家の中で転倒、大腿骨を骨折し、救急病院に運ばれて入院、手術を受けました。母は未だ動けないのに、病院からは、「月末までに退院するように」と言われています。
弟夫婦は、自営業で昼間家を空けるし、自分もサラリーマンで時間の制約があり、母が退院させられた後のことをどうすればよいか悩むばかりです。
【シーケアの対応】
先ず、シーケアの担当専門職が、入院先の医療ソーシャルワーカーに、退院に向けた準備をしていることを理解してもらい、退院期限を月末に拘らない旨の了解をとりました。
シーケア担当専門職と入院先の医療ソーシャルワーカーで手分けし、お母さんを受け入れ可能なリハビリ病院をいくつか探し、ご家族に転院先を選んでもらいました。
リハビリ病院入院中に手配したこと
  • 弟さん宅の間取りを想定したリハビリをやってもらうよう医師・理学療法士に依頼。
  • トイレに行く時間のパターンを見極め、帰宅後のヘルパー利用時間を判断する。
  • 介護保険申請の代行。(その後、要介護2の認定を受ける)
  • 民間警備会社の緊急通報装置を設置するために、利用の申込みを代行。
  • お母さんが弟さん宅に戻った後のケアサービス利用先(リハビリを受ける先・ヘルパー派遣元・ショートステイ先など)の手配
弟さんのお宅に戻った後
  • 週に2回デイケアサービスを利用し、リハビリと入浴を行う。
  • 週に2回自宅で理学療法士から、1時間のリハビリ指導を受ける。
  • 昼食は、配食サービスを利用。
  • ヘルパーによる洗濯・トイレの介助。
これらの手配の結果、今のところ弟さん夫婦がお母さんのためにやっているのは、朝夕の食事を一緒にすること、朝5時と夜10時のトイレ介助、寝室の掃除で済んでいます。
【依頼者の方のご事情やご希望】
 Cさんは、ニューヨークに単身赴任中。80歳の母親は、都内で一人暮らしを続けていましたが、認知症の疑いがでてきました。これまでは、奥さんが週に1回程度義母さんの家に行き、家事や買物を手伝ってきましたが、認知症となると一人暮らしをさせておくのは不安と言われます。
 奥さんも81歳の父親がいて、週に1-2回見回る必要があり、それ以上義母の世話に時間が割けないとのこと。
 だからといって、Cさんは、今すぐ母親を施設などに入れるのも気が進みません。
【シーケアの対応】
お母さんが専門医での受診を嫌がるため、シーケアの担当専門職が、認知症簡易検査を用いてお母さんの認知症の可能性をチェックし、その可能性が高いことが判りました。
次にお母さんの周りにお母さんの日常生活を見守ってくれる人を増やしました。
先ず、お母さんの介護認定を受けることを勧め、介護度1の認定を得て、ケアマネジャーにケアプランの中に、週2回のヘルパーの派遣を入れるよう依頼しました。
お母さんが住むマンションの管理人や行きつけの花屋さんの店員さんにも事情を話し、それとなく見守ってくれるようお願い。
Cさんの奥さんも引き続き、週1回は義母さんの家に行くようにしています。
シーケア担当専門職が、お母さんにいろいろな話を通じながら、認知症の恐怖を和らげた結果、お母さんも専門医での受診を了解し、投薬が始まりました
先々のことを考え、シーケアがCさんに対し、近隣のグループホームや施設の情報を提供し、見学をお勧めしています。


NPO(特定非営利活動法人)海を越えるケアの手(略称 シーケア)
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